前項ではスミ入れするための道具と色の使い分け方についてご説明しました。
本稿では実際のスミ入れのやり方についてご説明します。初心者コースの方を対象としていますので、使用する道具はグレーのスミ入れペンとメラミンスポンジだけです。
行程自体は非常に簡単です。全く難しくも複雑でもありません。ただ、ちょっとしたコツを覚えることで作業の効率が格段に上がります。是非ご参照ください
①モールドに対するスミ入れ
スミ入れの基本となるモールドへのスミ入れの方法をご紹介します
1、モールドに沿ってスミを入れる
そのままですね。流し込みタイプの場合はモールドにペン先を触れさせるだけで墨が流れていきます。ペンタイプの場合はモールドに沿って線を描いてください。この時はみ出しは気にしなくても大丈夫です。スミを入れ終わったら乾くまで待ちましょう。待っている間に他のパーツのスミ入れを行うと効率がいいです。
2、はみ出したスミをふき取る
スミはしっかり乾きましたでしょうか?2~3分待てば乾くはずです。
スミを入れたモールドをよく見てください。モールドからはみ出て太くなっていませんか?太いスミ入れはリアル感を損ない非常にカッコ悪く見えます。このはみ出た塗料をメラミンスポンジを使ってふき取っていきます。
メラミンスポンジは一度湿らせてから使用してください。そのまま使用すると細かいスポンジの粉が舞ってしまい体によくありません。メラミンスポンジを湿らせたらパーツを直接こすってください。
モールドの奥に付着した塗料は取れずに残り、モールドからはみ出た部分だけがきれいにふき取れるはずです。
この時メラミンスポンジを動かす方向に注意してください。モールドと平行にスポンジを動かすと、モールドの奥までスポンジが入り込みやすくなり、せっかく入れたスミが全部消えてしまします。必ずモールドに対し直角にスポンジを動かしてください
②パーツの隅に対するスミ入れ
このようなパーツの隅にもスミ入れを行うことで、パーツ分割が強調されリアル感が増します。
手順や考え方はモールドに対するスミ入れと同じです。スミを入れて余分な塗料をふき取るだけです。
ただ、パーツの隅なだけあって、スポンジがうまく入り込ます中々うまく塗料がふきとれない場合があるかと思います。
そんな時はつまようじを使用してください。つまようじの先で強くこすると塗料が消えます。細かく入り組んだ部分はスポンジを使うよりつまようじを使ったほうが作業時間が短縮できます。
もっとうまくスミ入れするために
モールドが甘い(モールドの溝が浅くはっきりしない状態)場合や、隅へのスミ入れの際、うまくスミ入れができない場合があります。そんな時は専用の道具を使用し、モールドの掘り直しを行います。ご興味がある方はこちらの記事をご参照ください。
これで組み立て前の準備は完了しました。次項より実際の組み立てに入ります
次の工程
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