前項では合わせ目の処理に3つの方法があることをお伝えしました。そのうち初心者の方でも実践できる2つの合わせ目の処理方法について詳しくご説明いたします。あくまでも合わせ目を「消す」のではなく「目立たなくさせる」手法になります。合わせ目を消すには塗装することが前提となりますので、本稿では扱いません。
合わせ目消しのやり方はこちらをご参照ください
本稿でご紹介する合わせ目の処理方法は以下の2つです。
①表面処理で目立たなくさせる
②合わせ目をモールド化する
それでは、それぞれのやり方について詳しくご説明いたします
①表面処理で目立たなくさせる方法
やり方の前に、「合わせ目が見えるのはなぜか?」を考えてみてください。
目に見えるような大きな隙間がある場合は別ですが、ほとんどの合わせ目は「パーツ間の段差による影の発生」が合わせ目を目立たせる原因となっています。この段差を表面処理(ヤスリがけ)で無くしてしまえば、合わせ目が目立たなくなるというわけです。
このようにパーツ間にはわずかながら段差が生じます。この段差の低いほうから高いほうに向けてヤスリをかけてください。段差が徐々に削れていきます。ほぼ平面になった時点で合わせ目はほとんど目立たなくなっているはずです。
このようにして、ペーパーがけで段差をなくし合わせ目を目立たなくさせたパーツがこちらです。
実際この作業をあて木の無いペーパーで行うのは非常に時間がかかります。綺麗に表面処理をしたい場合はあて木の導入を検討してください
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②合わせ目モールド化する
どうせ合わせ目という「ライン」が入るのであれば、いっそのことモールドとしてしっかりスミ入れしてしまおうという方法です。
合わせ目にそのままスミ入れすると、非常に細いスミ入れ線になりますので、他の既存モールドとの差が出て不格好になります。そこで合わせ目部分のエッジを少しだけ斜めに削りますことでV字状の溝ができます。
左右のパーツのエッジを削るとV字型の溝ができます。この溝にスミ入れを行うことで、しっかりとしたスミ入れが可能になります。
こちらの画像は、ふくらはぎ部をモールド化し、アキレス腱部分を表面処理で段差をなくして合わせ目を目立たなくさせました。
中心に合わせ目が出る場合は、このようにモールド化することが可能ですが、片側によっている合わせ目をモールド化するにははどうすばいいでしょうか?
そのままモールド化してもいいですが、対称位置に新しいモールドを追加したほうがきれいに見えます。新規モールドの追加は難易度も高く必要な道具も多いので、ステップアップコースでご説明します。
新規モールドの掘り方はこちらをご参照ください(未投稿)
まとめ 別に消さなくてもイイという精神
「合わせ目は消すもの」という不文律を前提にアドバイスされる方も数多くいらっしゃいますが、合わせ目は消さなくても、目立たなくさせたり、積極的に目立たせたりする方法もあるということを覚えておくだけで、ガンプラ製作の幅は広がるかと思います。
前の工程
ガンプラの合わせ目をどうする?合わせ目に対する3つのアプローチ 【5-2】
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メラミンスポンジでガンプラのつや消しを行う 【6-1】
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ステップアップコース
合わせ目消しは難しくない!成功するための6つの工程 【5-4】
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