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スミ入れ塗料の種類と使い分け方 【4-2】

スミ入れ用ガンダムマーカー

前項ではスミ入れの意味と効果についてご説明しました。
そのスミ入れの効果を最大限にひきだすためには、道具の知識と使い分けが必要です。本稿ではスミ入れ用の道具の種類と使い分けについてご説明します。

 

 

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スミ入れ塗料の種類

大きく分けて3種類あります。

 

①希釈したエナメル塗料

エナメル系の塗料を自分で希釈してスミ入れ塗料とするのが一般的です。メリットはどんな色でもスミ入れすることができることです。たとえばユニコーンガンダムのデストロイモードのスミ入れであれば、赤い色でスミ入れしたほうが雰囲気出る場合があります

しかし、エナメル系の塗料がパーツに浸透すると、そのパーツが割れてしまう危険性があります。無塗装派には使用難易度が高いため私は使ったことがありません

 

②スミ入れ塗料

スミ入れ用に予め塗料を希釈して販売されている塗料です。基本はエナメル系の塗料が希釈されています。前述の通りパーツ破損の恐れがあるので使用したことがありません

 

③ガンダムマーカー

一番手軽かつ初心者向きのスミ入れ塗料です。ペン状ですので特に使い方を意識することなくスミ入れを行うことができます。
ペン先の形状で3種類、色が3種類の合計8種類存在します。私はこのガンダムマーカーを使用していますので、本稿ではガンダムマーカーの使い分けについて説明いたします

その他にも、濃いシャーペンでもスミ入れは可能らしいですが、私は試したことが無いので本稿では触れません。

 

 

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ガンダムマーカーの種類

①ペン先の種類 3種類

ペンタイプ

サインペンのようなペン先をしたマーカーです。塗料は油性です。文房具店で売っている油性ペンで代用できます。モールドやスミ入れしたいラインをなぞるように使用します。

 

流し込みタイプ

ペン先から塗料が流れ出るタイプです。塗料は油性です。毛細管現象を利用して流し込んでいるので、ペン先を下に向けても塗料は出てきません。複雑なモールドを一気にスミ入れしたい場合はこちらを利用します。私の中で最も使用頻度の高いマーカーです

 

筆ペンタイプ

筆ペンです。唯一の水性です。あまり使用しませんが油性のスミ入れ塗料を使用できないパーツに使用します。油性塗料が使えないパーツは後ほどご説明します

 

 

②色の種類 3種類

グレー、黒、茶の3種類があります。筆ペンタイプのみグレーと黒の2色展開です。

 

 

スミ入れマーカーの使い分け

①モールドの形状・状態によって使い分け

モールドの形状によってペン先のタイプを使い分けます。というか使い分けたほうが作業が早いです。

私はとりあえず流し込みタイプを使用します。毛細管現象をによりスーッと塗料が流れるようであればそのままスミ入れを続けます。
しかしモールドによっては、その溝の深さ等で塗料がうまく流れなかったり、横に広がったり上手くスミ入れできない場合があります。そんなときにペンタイプのマーカーを使います。スミ入れしたい場所をなぞるだけですのでどんな所でもスミ入れができます

 

②パーツの材質による使い分け

実はガンプラには大きく分けて2種類の材質でできています。1つは「PS素材」です。いわゆるプラスティックです。パーツの9割はこの材質でできています。安価で軽いのですが摩耗変形に弱いという特徴があります。
もうひとつは「ABS素材」です。PS素材より硬質で変形しにくいため、力がかかる関節部分に使用されています。

このABS素材が曲者です。エナメル系はもちろん油性であるガンダムマーカーですら、塗料が浸透することでパーツが破損する恐れがあります。私もRGウイングガンダムゼロEWの翼の基部を粉々に砕いた経験があります。

スミ入れによるパーツ破損

このようなABS素材のパーツへのスミ入れは、水性の筆ペンタイプを使用する以外選択肢がありません。ちなみにABS素材は白化もしやすいのでゲート処理の際は注意が必要です。

 

◆ABS素材の見分け方◆

①説明書の裏表紙のパーツリストに記載されています。
②ランナーのタグにもABS素材とくりぬかれています。

 

 

③パーツの成型色による色の使い分け

本稿のメインともいえる内容です。ぶっちゃけグレー1色でも何とかなりますし、私も使用頻度が高い色は圧倒的にグレーです。(グレー>>>黒>>>越えられない壁>>>茶)
ただ、色の選択を間違えると、「どぎつい」印象になりスミ入れが逆効果になることもあります。以下、パーツの成型色に対して使うべき色をまとめましたので参考にしてください

 

・白いパーツ

グレーの一択です。黒を使うとスミ入れ線が強調されすぎて見栄えが悪くなります

 

・明るい青のパーツ(RX78-2の胸部をイメージしてください)

グレーが一番良いですが、あえてスミ入れ線を強調したい場合は黒でも問題ないです

 

・濃い青のパーツ

黒一択です。これ以外の色ではスミ入れ線が目立たないので意味がありません

 

・黒いパーツ

スミ入れの意味が…あまりありません

 

・赤いパーツ

一般的には茶色をお勧めしているみたいですが、私はグレーでスミ入れしています。

 

・黄色いパーツ

茶色かグレーでスミ入れを行います

 

・緑のパーツ

青と一緒で濃淡によってグレーか黒を使い分けます。キットによっては茶色ももいいかも?

 

 

まとめ やっぱりガンプラは自由だ

長々と書きましたが、まとめると

「明るい色、薄い成型色にはグレーを」
「暗い色、濃い色の成型色には黒を」
「暖色系の成型色には茶色かグレーを」
「寒色系の成型色にはグレーか黒を」

といったところでしょうか。あくまでも私の中でもセオリーです。ガンプラは自由です。よってスミ入れも自由です。冒頭で書いたように赤いスミ入れや青いスミ入れも間違ってはいません。
皆さんの感性に従ってご自身のセオリーを見つけてみてはいかがでしょうか。

次項では実際のスミ入れの仕方をご説明します

 

前の工程
スミ入れを行う理由と、スミ入れを行うべき3つの場所 【4-1】

次の工程
スミ入れがきれいにできるコツ 【4-3】

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スミ入れがきれいにできるコツ 【4-3】

ステップアップコース
スミ入れをもっと美しく!モールドの掘り直しのやり方 【4-4】

 

 

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